【夏の思い出を琥珀に】カブトムシを透明レジンで美しく残す方法

Richness of time

夏の思い出として、
カブトムシを飼育したり捕まえたり
子供達とする方も多いのではないでしょうか。

しかし、
寿命が尽きたカブトムシをどう扱えばいいか
困ってしまうこともありますよね。

そんな思い出のカブトムシの標本を、

まるで琥珀の中に閉じ込めたかのように

美しく残せる、
透明レジンを使った標本の作り方

思い出を形に残したい方や、
工作が好きな方におすすめです。


 

どんなもの?

 

透明レジンでカブトムシを埋め込む標本は、
生きていた時そのままの姿を
立体的に保存できるのが

最大の魅力です。

レジンが硬化すると
ガラスのような透明度と硬さになるため、
鑑賞するだけでなく、

ペーパーウェイトとして使用するなど、

実用性も兼ね備えた
作品に仕上がります。

まるで芸術作品のように、
インテリアとしても楽しむことができます。


 

作製手順

 

透明レジンでカブトムシを固めるには、
いくつかの重要な工程があります。

特に、カブトムシの

処理を丁寧に行うこと

が成功の鍵となります。

 

1. 準備するもの

 

まずは、必要な道具を揃えましょう。

  • カブトムシ(乾燥済み)
    十分に乾燥させたものを用意します。

 

  • 2液性エポキシレジンと硬化剤
    主剤と硬化剤を混ぜて使うタイプです。
    透明度が高く、
    硬化後の変色が少ないものがおすすめです。

 

  • シリコンモールド
    ドーム型、キューブ型など、
    カブトムシの大きさに合ったものを選びます。

 

  • 紙コップ、撹拌棒(竹串など)
    レジン液を混ぜるために使います。

 

  • ピンセット

 

  • 手袋、新聞紙
    レジンが手につかないように、
    また作業台を汚さないように準備します。

 

  • 消毒用エタノール
    カブトムシの脱脂に使います。

 

2. カブトムシの下準備

 

レジンに埋め込む前に、
カブトムシを脱脂・乾燥させます。
この工程を怠ると、
レジンの中でカビが生えたり、
白く濁ったりする原因になります。

  • 脱脂
    カブトムシを消毒用エタノールに浸し、
    体内の油分を抜きます。
    油分が残っていると、
    レジンが濁る原因になります。

 

  • 乾燥
    エタノールから取り出した後、
    風通しの良い場所で
    数日から1週間程度
    完全に乾燥させます。
    カラカラに乾燥しているか、
    指で軽く触って確認しましょう。

 

3. レジンへの埋没(2〜3回に分けて流し込む)

 

レジンは一度に全て流し込むのではなく、
カブトムシの形に合わせて
複数回に分けて注ぐのがポイントです。

  1. 1層目の流し込み
    • 紙コップに、
      レジン液と硬化剤を説明書通りの比率で入れ、
      気泡が入らないようにゆっくりと混ぜます。
    • シリコンモールドの底に、
      カブトムシの足が隠れる程度の
      レジン液を薄く流し込みます。
    • 気泡が出てきたら竹串などで潰し、
      レジンが半硬化するまで待ちます。
  2. 2層目の流し込み
    • 1層目が固まったら、
      その上に乾燥させたカブトムシを
      ピンセットで慎重に置きます。
    • 再び新しいレジン液を作り、
      カブトムシが半分ほど浸るくらいまで
      ゆっくりと注ぎます。
    • この時、カブトムシの体内や
      脚の間に空気が残っていないか確認し、
      竹串で優しくつついて空気を抜きます。
    • このままレジンが固まるまで待ちます。
  3. 3層目の流し込み(仕上げ)
    • 2層目が固まったら、
      モールドの縁までレジン液を注ぎ足し、
      カブトムシ全体を完全に埋め込みます。
    • 再度、気泡が入らないように注意し、
      完全に固まるまで待ちます。
      レジンの種類にもよりますが、
      丸1日〜2日ほどかかることが多いです。

 

4. 仕上げ

 

レジンが完全に硬化したら、
シリコンモールドから慎重に取り出します。
もし表面にバリ(はみ出た部分)がある場合は、
ヤスリで丁寧に削って整えれば完成です。


 

バリエーションとかかる費用

 

バリエーション

 

  • 他の昆虫
    セミ、トンボ、クワガタなど、
    他の昆虫でも同様に作ることができます。
  • 装飾
    標本と一緒に、
    ラメや押し花、
    小さな飾りを埋め込むと、
    よりオリジナリティのある作品になります。
  • 色付け
    レジン用の着色剤を使えば、
    色付きの標本を作ることも可能です。

 

かかる費用

 

レジン液の価格によって変動しますが、
カブトムシ1匹分の標本を作る場合、
材料費は2,000円〜4,000円程度が目安です。

  • 2液性エポキシレジン(主剤と硬化剤):
    2,000円〜3,000円
  • シリコンモールド:
    数百円〜1,000円
  • その他(紙コップ、竹串、手袋など):
    数百円

 

まとめ

 

透明レジンを使ったカブトムシの標本作りは、
少し手間はかかりますが、
完成した時の達成感はひとしおです。

単なる標本としてだけでなく、
思い出を閉じ込めた美しいオブジェとして、
長く大切にすることができます。

この夏に捕まえたカブトムシで、
ぜひ世界に一つだけの
オリジナルの標本を作ってみませんか?

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