【芝地管理規約】4:レーキ(熊手)選定基準

芝地管理規約

第1条(目的)

本規約は、健全な芝生維持のために不可欠な作業であるサッチ(枯れ草層)除去を効率的かつ効果的に行うためのレーキ(熊手)の適切な選択基準を定めるものである。適切なレーキの使用は、芝生の通気性・水はけを改善し、病害虫の発生を抑制する。

第2条(レーキの定義と役割)

  1. レーキとは、芝生表面の落ち葉、刈りかす、および枯れた葉や茎が堆積した層であるサッチをかき集め、除去するための道具を指す。
  2. レーキは、芝生の根元に光、空気、水、養分を届ける上で極めて重要なサッチング作業の成否を左右する。

第3条(レーキの種類の選定基準)

レーキは、その形状と素材により、用途に応じた選択が求められる。以下の種類から、作業内容に適したものを選択すること。

  1. サッチングレーキ
    • 特徴: 櫛の歯のように鋭利で短い刃を持つ。
    • 用途: 地面を掻き、芝生の下に固く堆積したサッチを根元から引き剥がす作業に特化している。特にオーバーシード前の準備や、年に一度の本格的なサッチ除去作業に必須である。
  2. プラスチック製レーキ(落ち葉・刈りかす用)
    • 特徴: 歯が長く柔らかく、先端が扇状に広がっている。
    • 用途: 芝生表面の軽い落ち葉や刈りかすを集める作業に適している。芝生を傷つけずに表面のゴミのみを効率良く除去できる。
  3. スプリングスチール製レーキ
    • 特徴: 鋼製の細い針金状の歯が、しなりを利用してサッチを掻き出す。
    • 用途: プラスチック製より強力にサッチや刈りかすを除去できるが、芝生への負荷も高くなるため、使用時は芝生の状態を考慮すること。

第4条(適切なレーキの選択と使用)

  1. オーバーシード前など、徹底したサッチ除去が求められる場合は、必ずサッチングレーキを使用すること。
  2. 日常的な落ち葉清掃には、プラスチック製レーキを使用し、芝生へのダメージを最小限に抑えること。
  3. レーキを使用する際は、力を入れすぎず、芝生の根元を傷つけないよう注意し、一方向だけでなく多方向から丁寧に掻き出すこと。
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