目 次
ソーセージって何?ウインナー、フランクフルト、ボロニアの違いを解説
ウインナーやフランクフルトは、日々の食卓でおなじみですが、これらはすべて「ソーセージ」という食品グループに属します。つまり、ソーセージは腸詰食品の総称なのです。
では、スーパーでよく見かけるこれらの種類には、どのような違いがあるのでしょうか?
その違いは、日本のJAS規格(日本農林規格)で定められた「太さ」と「ケーシング(皮)」によって決まります。
ウインナーソーセージ:
羊腸を使用するか、太さが20mm未満のもの。
名前の由来はオーストリアのウィーンです。
フランクフルトソーセージ:
豚腸を使用するか、太さが20mm以上36mm未満のもの。
ドイツのフランクフルトが発祥で、屋台でおなじみのサイズです。
ボロニアソーセージ:
牛腸を使用するか、太さが36mm以上のもの。
イタリアのボローニャが由来で、薄くスライスして食べるのが一般的です。
このように、基本的な作り方は同じでも、
詰める腸の種類や太さによって名前が変わり、
それぞれに適した調理法や食べ方があるのです。
ソーセージの種類ごとの違いを理解すると、料理や用途に合わせて最適なものを選べるようになります。
【おつまみ?料理?】製法・具材で変わる!知っておきたい「その他のソーセージ」
ソーセージの種類は、太さだけではありません。保存性に優れた乾燥ソーセージや、具材に特徴があるタイプも存在します。
乾燥ソーセージは、水分を少なくして作られます。
ドライソーセージ:
水分を35%以下に乾燥させたもの。代表的なのはサラミで、ピザやオードブルによく使われます。硬く締まっており、加熱せずにそのままおつまみとしてスライスして食べるのに適しています。
セミドライソーセージ:
水分が55%以下のもの。ドライソーセージよりも柔らかく、カルパスなどがこれにあたります。
次に、肉以外の具材に特徴があるソーセージを見てみましょう。
リオナソーセージ:
豚肉や牛肉の挽肉に、赤ピーマンやグリーンピース、チーズなどを加えた、見た目も華やかなタイプです。そのままオードブルに使えます。
レバーソーセージ:
豚のレバーを主原料にしたタイプ。ペースト状で滑らかな食感が特徴で、パンに塗って食べるのがおすすめです。
これらのソーセージは、それぞれの製法や具材によって、おつまみ、サンドイッチ、煮込み料理など、様々な用途があります。料理に合わせて選んでみましょう。
世界にはどんなソーセージがある?旅気分で楽しむ「世界の代表的なソーセージ」
ソーセージは、世界各地で独自の発展を遂げてきました。
ドイツ:
ソーセージ大国ドイツには、実に多くの種類があります。有名なのは、ミュンヘン名物の「ヴァイスヴルスト(白ソーセージ)」です。子牛肉を主原料とし、茹でて皮を剥き、甘いマスタードを付けて朝食として食べられることが多いです。また、レバーペーストのようにパンに塗る「レバーヴルスト」も人気があります。
イタリア:
イタリアで「ソーセージ」といえば、モルタデッラやサラミが有名です。モルタデッラは、前述のボロニアソーセージの原型であり、ダイス状の脂身が入った大型の茹でソーセージです。
スペイン:
スペイン料理に欠かせないのが「チョリソ」です。パプリカやニンニクなどの香辛料で風味付けされた、赤くて辛味のある乾燥ソーセージの一種で、パエリアや煮込み料理の具材として、タパス(おつまみ)としてそのまま食べられます。
これらの世界のソーセージは、その国の文化を反映しています。輸入食材店などで手に入るものも増えているので、ぜひ食べ比べをして、その多様性を楽しんでみてください。
ソーセージのケーシングにみる教え
ソーセージのケーシング(皮)を、禅の教えに重ねて考えてみましょう。
ケーシングとは、中身(肉)を包み、その形と本質を保つための「器」であり、「境界」です。
ケーシングの「空(くう)」と「有(う)」
1. 「空」としてのケーシング
ケーシングは、それ自体は空(くう)、つまり固定された本質を持ちません。
変化:
天然の羊腸であれ、人工のコラーゲンであれ、加工され、乾けば脆く、濡らせば柔らかくなります。常に変化し、その性質は一時的です。
役割:
ケーシングは、肉を詰める前はただの筒。
中身があって初めて「ソーセージの皮」としての意味を持ちます。
これは、私たち人間の「自我」が、周囲との関係性の中で存在するようなものと似ています。
2. 「有」としてのケーシング
肉を入れることで、ケーシングは仮の存在として立ち上がります。
境界の確立:
ケーシングは、練り肉に秩序を与えます。
内と外を分け、肉を一つの「ソーセージ」という形にまとめるのです。


